納品書をメールで送るとき、「件名はどう書くか」「本文に何を書けばいいか」「PDFの名前はどう付けるか」「間違えたときの再送はどう伝えるか」で手が止まりがちです。この記事では、実際の事務作業でそのまま使える例文とファイル名の付け方を、納品のタイミングや検収確認まで含めてまとめます。
納品書は見積書や請求書とは役割が少し違い、「何を納品したか」「受領・検収をどう進めるか」を伝える書類です。書類の役割そのものを先に整理したい場合は、納品書とは?必要項目・書き方・請求書との違い と 見積書・納品書・請求書の違い を先に見ておくと、メール本文に何を書くか決めやすくなります。
- 件名は「納品書送付」「会社名」「案件名」が開かなくても分かる形にする
- 本文には納品日、品目、数量、検収してほしいことを短く書く
- PDF名は「納品書_日付_会社名_案件名.pdf」のように保存しやすくする
- メール添付のPDFは電子取引の対象になり得るため、自社の控え保存まで決めておく
- 紙の原本や請求書を別送する場合は、その予定を本文で先に伝える
- 間違えたときは【再送】【訂正版】を件名に入れて差し替えを明確にする
結論:納品書メールは「件名・検収・保存」の3点を先にそろえる
| 場面 | 件名の例 | 本文で伝えること | PDF名の考え方 |
|---|---|---|---|
| 初回送付 | 納品書送付のご案内/株式会社〇〇(△△案件) | 納品日、品目、数量、検収のお願い | 日付・会社名・案件名を入れる |
| 紙原本を後送 | 納品書(PDF先送)/株式会社〇〇 | PDF先送、原本郵送予定、請求書別送の有無 | PDF版と原本が同じ案件だと分かる名前にする |
| 検収確認のお願い | 【ご確認のお願い】納品書の検収について | 納品日、確認期限、返信がほしい点 | 初回送付と同じ名前で履歴をつなぐ |
| 修正・再送 | 【訂正版・再送】納品書送付のご案内 | 訂正箇所、旧版との差し替え依頼 | 訂正版と分かる語を末尾に足す |
この3点がそろうと、相手は「何が届いたか」「検収すべきか」「あとで探せるか」をメールだけで判断しやすくなります。
納品書メールの基本の書き方
納品書メールで押さえるのは「何をいつ納品したか」と「確認してほしいこと」です。見積書メールのように条件提示が中心ではなく、請求書メールのように支払依頼が中心でもありません。納品済みであることを伝え、相手の受領や検収につなげるのが目的です。
件名の例
- 納品書送付のご案内/株式会社〇〇(△△案件)
- 【納品完了】納品書送付のご連絡/2026年7月分
- △△案件 納品書送付のご案内
件名では、納品書であることと案件名が先に見えるようにします。月次で送る取引なら対象月、単発案件なら案件名を入れると検索しやすくなります。
本文の例文(初回送付)
株式会社〇〇
△△部 □□様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の(氏名)です。
〇月〇日にご依頼いただきました△△につきまして、本日納品が完了いたしましたので、納品書をPDFにてお送りします。
・納品日:2026年〇月〇日
・品目:△△ 一式
・数量:〇点
添付の納品書をご確認のうえ、内容に問題がなければ検収をお願いいたします。
ご不明点がございましたらご連絡ください。
何卒よろしくお願いいたします。
────────────
株式会社△△(署名)
納品から請求までの全体順を先に整理したい場合は、見積から請求までの流れ6ステップ をあわせて確認してください。納品タイミングと請求タイミングを分けて考えやすくなります。
PDFファイル名の付け方
相手は受け取ったPDFをそのまま保存・検索します。ファイル名は短くしすぎず、後で並べたときに判別できる形にします。
- 納品書_20260717_株式会社〇〇_△△案件.pdf
- 納品書_2026年7月分_〇〇御中.pdf
- 納品書_△△案件_20260717.pdf
「納品書」と分かる語を先頭に置き、日付・相手名・案件名を続けると、相手のフォルダ内で探しやすくなります。修正版を出すときは、`_訂正版` や `_rev02` を足して旧版と区別できるようにします。
検収の確認をお願いするとき
納品書は検収や受領確認につながる書類なので、返答がほしい場合は本文でやわらかく依頼します。
お手数ですが、〇月〇日までにご確認いただけますと幸いです。
問題や修正点がございましたら、その旨をご返信ください。
催促になりすぎないよう、「月末締めのため」「次工程の手配のため」など理由を一言添えると、相手も動きやすくなります。受注確認から納品までの書類の置き方が曖昧な場合は、注文請書とは?発注書との違い・いつ必要か も参考になります。
紙の原本や請求書を別に送るとき
相手によっては、PDFとは別に紙の納品書原本を求めることがあります。また、納品書と請求書を別々に扱う会社も多く、納品後に請求書を改めて送る流れになる場合もあります。先に「PDFのみでよいか」「原本郵送が必要か」を確認しておくと行き違いを防げます。
本メールにて納品書のPDFを先にお送りいたします。
原本(紙)につきましては、後日郵送にてお送りいたします。
なお、請求書は別途あらためてご送付いたします。
納品書と請求書を1枚にまとめる運用を検討している場合は、見積書兼請求書(見積請求書)の条件を先に確認する も見てください。相手先の運用に合わせて、分けるかまとめるかを決めやすくなります。
間違えたときの修正・再送
数量や日付を間違えて送ってしまったら、放置せず訂正版をすぐ送ります。件名に【訂正版・再送】と入れ、どこを直したかを本文で明記します。
件名:【訂正版・再送】納品書送付のご案内/株式会社〇〇
株式会社〇〇
△△部 □□様
先ほどお送りした納品書に誤りがございました。大変申し訳ございません。
【訂正箇所】数量 誤:8点 → 正:10点
訂正版を添付いたしますので、お手数ですが先のメールは破棄いただき、本メールの納品書へ差し替えをお願いいたします。
何卒よろしくお願いいたします。
同じ内容を開けなかったなどの理由で再送するだけなら、【再送】として送り、本文に「内容は前回送付分と同一です」と一文添えます。内容自体が変わるときだけ、訂正版として扱うと混同を防げます。
送信前のチェックリスト
- 件名に「納品書」「会社名」「案件名」が入っているか
- 宛名(会社名・部署・担当者名)に誤りがないか
- 本文に納品日・品目・数量が入っているか
- 検収のお願いと、必要なら確認期限を書いたか
- 添付したPDFが最新版か、別案件のファイルが紛れていないか
- PDF名に日付・相手名・案件名が入っているか
- 紙原本や請求書の後送予定があるなら明記したか
- 送信済みメールと添付PDFを自社でも保存できる状態か
保存で気をつけたいこと
国税庁の電子取引の案内では、電子メールに添付して授受したPDFなどの取引情報は、電子取引データとして保存対象になり得ます。本文に取引情報を書いている場合は、その本文自体も保存対象として意識した方が安全です。逆に、取引情報が添付PDFにだけあるなら、まずはその添付ファイルを確実に保存できる運用を決めます。
納品書だけでなく、後から送る請求書や受領メールまで含めて案件単位で残しておくと、照合や問い合わせ対応がしやすくなります。
よくある質問
Q. 納品書をメールで送っても問題ありませんか。
A. 相手先の合意があれば、PDFをメールで送る運用は一般的です。ただし、紙原本が必要な会社や、納品書と請求書を別ルートで管理する会社もあるため、最初に確認しておくと安全です。
Q. 保存すべきなのはPDFだけですか。メール本文も必要ですか。
A. 取引情報が添付PDFだけに載っているなら、そのPDFの保存が中心です。本文にも納品日や金額などの取引情報を書いているなら、本文自体も保存対象として扱えるようにしておくと安心です。
Q. 納品書と請求書は同じメールで送っていいですか。
A. 相手の運用次第です。分けて管理したい会社も多いので、まとめる前に相手の希望を確認してください。
参考
メール添付のPDFは電子取引として扱われる可能性があります。実際の保存方法や期間は取引状況でも変わるため、最新の内容は上記の公的な情報で確認してください。
見積から受注・納品・請求までを続けて作れると、そのたびに会社名や品目を打ち直す手間を減らせます。育つ見積の見積・納品書・請求書の作成フローなら、同じ案件情報を引き継ぎながら書類を整えやすくなります。
まとめ
- 納品書メールは、件名で用件を分かるようにし、本文に納品日・数量・検収のお願いを短く書く
- PDF名は日付・会社名・案件名が分かる形にして、訂正版は末尾で区別する
- 紙原本や請求書の後送があるなら、その予定を本文で先に伝える
- 本文に取引情報を書くなら、添付PDFだけでなくメール本文の保存も意識する
- 修正・再送では【再送】【訂正版】を使い分け、差し替え対象を明確にする

